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「盛田昭夫」語録 こころの教科書

「盛田昭夫」語録

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2012.10.26更新

仕事が変わったら
すでに10年この仕事をやっているんだという顔をしろ
盛田は部下に自由に意見を述べさせ、その意見を吸い上げる。しかし、最終決定はトップである自分が行っていた。それがトップに立つ者の責任なのである。

ソニー創業以来、会長に就任するまで盛田はソニーにおける最終決定を行ってきた。トップが決定するのは当然のことではあり、それは社員や株主に対する責任でもある。それはソニーのように自由で誰もが自己を主張出来る会社であっても、最終的にはトップが自らの責任によって決断をしなくてはいけないのである。

ソニービルが完成したとき、そこに勤める女性社員の制服を作ることになり、社員の投票によって決定しようというアイデアが出たが、そえに対して盛田は反対した。

「どんな制服が選ばれても、着る覚悟があるのか。意味もなく多くの人の意見を聞いて、社員を期待させても、結果として社員をアンハッピーにさせるかもしれない。そんなことをしてはいけない。経営者が決めるべきことは、責任を持って決めなくてはいけないのだ」ということである。

トップは下の者に対して、責任を持っている。そのためにも自信がなくてはいけない、ということも盛田は協調する。異動により初めてのセクションであっても、トップは自信を部下に見せなくてはいけないのである。

「サラリーマンというのは、仕事、職場が変わったら、その日から10年やっているんだという顔をしろと言われました。まだ自信がないんです、というような顔をしていたら、部下は困ってしまう。たとえ、そうであっても、明るく自信のあるような顔をしていろと。それ以来、僕もどこの場所でも10年やっているような顔をしようと努めるのですが、難しいですね」(出井伸之 現ソニー社長)

「盛田さんはトップとして、常に自信をあふれさせ、いつも明るく、大変な“ネアカ”という印象を周りに与えていらっしゃった。たとえ逆境の中でも、社員に可能性を感じさせてくださった。それは盛田さんの性格によるところも大きいのですが、トップの責任として意識して見せておられた部分もあったのでしょう」(桐原保法 現ソニー人事部長)

「ソニー・マガジンズ 盛田昭夫語録より(1996年)」

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